会社を辞めたいと上司に伝えたら、「辞めるなら損害賠償を請求する」と言われた人は意外と多いようです。辞めたいのに辞められないよくあるパターンです。
正社員に限らず、パートやアルバイトでも「辞めるなら損害賠償」というようなことを言われたことがある人もいるようですが、本当に損害賠償請求をされてしまうのでしょうか?もしそうだとしたらどのくらいの金額を請求されるのでしょうか?
従業員が辞めることでの会社の損害って?
会社側の言い分として多いのはこのような感じです。
- 忙しいのに業務が滞る
- 他の社員に迷惑がかかり残業代が発生する
- お客様に迷惑がかかり契約が切れる
- 人を雇うのに費用がかかる
それらの対応コストなどが会社の損害になるから「辞めるならあなたに損害賠償を請求します」と言うような理屈のことを言われて、辞めたくても辞められないと思ってしまう人が多いようです。
中にはアルバイトにまで「新しいバイトを探す求人費用を損害賠償請求する」などと言うところもあるそうです。
しかし、実際に社員や従業員が辞めることで損害を被るということで辞める社員や従業員に損害賠償請求できるケースはほとんどありません。
従業員として仕事をしていく上で通常起きるようなミスを理由に損害賠償はできませんし、法律上は正社員やアルバイトなどは辞めたいと言う意思を伝えてから2週間経てば辞める権利があります。(契約社員の場合は別です)
そして、きちんとその期間を守って辞めたなら、業務が滞ったり人を雇うためのコストと言うのは会社側の問題であり、あなたには責任はありません。
基本的に「辞めるなら損害賠償」は言いがかりです。
もちろんケースによるため、心配なかたは弁護士に相談するのが確実でしょう。
お金をかけてでもすぐに辞めたいという場合には弁護士による退職代行サービスもあります。
「損害賠償」と言ってくる会社に居て大丈夫?
そもそもそのような言いがかりのようなもので従業員を辞めさせないようにしようとする会社にいて大丈夫か?ということもありますが、それよりも心配なことがあります。
そういう社風の会社で上司に「辞めたい」と伝えてしまったら、その後の上司との人間関係が悪くなるのが心配です。
「辞めたい」と伝えたときから上司の態度が豹変したり、無理な量の仕事を押し付けられる、定時間際に大量の仕事をふられるなどの嫌がらせのような仕事の振り方をされるようになった話、パワハラやセクハラ、重要な仕事を任せてもらえなくなったなどというような話はよく聞きます。
あなたの会社がそうでなければ良いのですが、もしそうなってしまった場合、精神的に追い詰められて判断能力が鈍ってしまう前に、何らかの対策をすることをお勧めします。
転職サイトや転職エージェントを使って次の職場の候補を見つけておいて「いざとなったら辞めればすぐに次がある」という状況になれば、余裕を持って接することができるでしょう。
”追い詰められない状況を作る”というのは精神的にとても大事です。
また、最悪の場合は退職代行サービスと言うものもあります。
生活もあるのでできれば事前に次の職場を見つけておいた方が良いとは思いますが、自分の体と心を守るのが第一です。いざと言う時はそういったサービスがあると言う事も切り札として覚えておきましょう。